STORY #9

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黒川 清登

経済学部 教授

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タイの首都バンコクからバスに揺られること約450km。東北部の町コンケンを黒川清登と立命館大学の学生がフィールド調査に訪れたのは2016年8月のことだった。3年目となる今回もコンケン大学とタイ国立行政研究院(NIDA)の学生を交えた日タイの学生が共同で各村を訪れ、高齢者グループによる地域活動の課題を調査した。 「高齢化は日本をはじめ欧米を中心とした先進国の抱える課題だと考えられており、開発途上国でも農村部では高齢化が深刻な問題になりつつあることはあまり知られていません」。

このタイとの協力は歴史が長く、NIDAの協力を得て1998年から地域経済活性化をテーマにフィールド調査を続けているが、近年タイの地方部では、若年層の都市部への流出に加え、高齢化の影響を見過ごすことができなくなってきたという。黒川がフィールドとするタイの東北部でも若者が仕事を求めてバンコクなどの都会へ出ていき、高齢化と人口減少が急速に進んでいるという。こうした高齢化の進展の中でこれから地域経済をいかに活性させていくべきか、黒川はその方策を探っている。

とりわけ3年にわたって続けているのがタイ東北部と日本の滋賀県の湖北地方(高島市、長浜市)を比較するという独創的な研究だ。

「調べてみると両地域には共通点が非常に多いことがわかってきたのです」と黒川は比較対象を選んだ理由を説明する。周囲を山に囲まれた平地で水が豊富といった地理的条件が似ていることに加え、観光推進や地域活性化の取り組み、特産品などにも共通点が多い。何より黒川が興味を引かれたのは、両地域とも深刻かつ類似する高齢化にまつわる問題を抱えている一方で、その解決を目指すアプローチが異なることだ。「両地域の比較から日本とタイのそれぞれに対し、高齢社会の地域経済活性化を実現するヒントを提示できるのではないか」と期待を寄せる。

フィールド調査で出会ったタイ東北部コンケンの老人たち。自分たちが作り出す特産品に強い誇りを持ち、生き生きと語りかけてくる姿に学生たちも感銘を受けた様子。

黒川がゼミ生とともに継続して交流を続けている滋賀県高島市上開田での一場面(写真上・中段)。下段は住民主導で地域振興に成功した長浜市のビフォア/アフター。

まずタイで黒川が重点的に調査しているのが "OTOP(One Tambon One Product)" と呼ばれる一村一品活動である。タイでは政府の後押しを得ながら地域活性化の手段の一つとして "OTOP" が長く行われているが、近年活動主体であるメンバーの高齢化に伴って高齢者への雇用機会の提供という意味を色濃く帯びるようになってきたという。日本のような年金制度のないタイでは高齢者といえども生活の糧を自ら得る必要がある。「マットミー」と呼ばれる絹の織物、花飾りなど伝統的な工芸製品を高齢者が手作りし、共同で販売し利益を得ている。「各家に織機を置くことで、高齢者でも好きな時に好きな時間だけ働けるようにするなど雇用の仕組みには見習うべきところが少なくありません」と黒川。

また過疎化の進む農村で農家の空部屋を活用して農業体験型のバックパッカー向けのエコツーリズムの世界的な流れに対応しているところも日本に先んじている。加えてこうした取り組みに国のみならず大学、地方の研究所などの高等教育研究機関が積極的に関与して支えている点にも学ぶべきところがあると黒川は言う。 「何より学生と一緒に各村のOTOPグループを訪ねて印象に残るのは、高齢者が自分の仕事に自信とやりがいを持って生き生きと働いているところです」と黒川は続けた。さらにOTOPは単に仕事を提供するだけでなく、レクリエーションを楽しんだり、社会貢献したり、相互ケアで健康も増進する仕組みとしても機能している。年金制度のないタイにおいてOTOPの経済的な側面の重要性は言うまでもないが、それ以上に「生きがいを持って健康に人生を全うする」上でのヒントがそこにはあると黒川は見る。

  タイ
コラート高原
日本
滋賀県湖北
年金制度 なし 国民年金、厚生年金など
平均寿命 男性71歳、
女性79歳
(2012年)
男性80.79歳、
女性87.05歳
(2015年)
地域活性化 OTOP(内務省)
中小企業振興(工業省)
地域おこし協力隊(総務省)
道の駅(国土交通省)
中心市街地活性化(経済産業省、国土交通省)
観光推進 エコツーリズム
(農家への宿泊と農業体験)、
バックパッカーツーリズムへの対応
かつては民宿街の整備、
現在は空き家対策も兼ねた移住定住の促進、
民泊の可能性の検討中。
森林活用 植林の推進 自伐型林業への転換
特産/食料 内陸の湖沼での魚から製造する
魚肉ソーセージ
マットミー(シルク、綿)製品
ホンモロコなど
びわ湖固有種からの
佃煮など

特産/繊維

東北タイ・イサン地方で何世紀にも
わたって受け継がれている織物。
いわゆるタイシルク。
たかしま紬、浜ちりめん
滋賀県長浜市を中心に生産される高級絹織物。
丹後ちりめんと共にちりめんの2大産地の一つ。

一方日本の滋賀県では地域経済活性化の一例として長浜市の中心市街地活性化の成功例に注目している。長浜市にかつて存在した「黒壁銀行」の伝統的な建築物を核に、閑古鳥が鳴いていた中心市街地を年間200万人が訪れる観光地へと発展させた。行政からの補助に頼らず、住民主体で地域振興に成功した例は全国で注目されているばかりでなく、黒川が報告したタイでも大きな関心を集めた。

高齢化によって労働人口が減少し年金制度の破たんが懸念されている現代日本では、もはや「『悠々自適な老後』という理想を変えざるを得なくなっている」と指摘する黒川は最後にこう決意を述べた。 「これからは高齢者であっても長く働き続けられる。それが社会貢献でもあり生きがいにもなるという新しい高齢者の姿を模索していく必要があります。国際的な研究を通じてわが国の高齢社会の在り方そのものに新たな視点を提示していきたい」。

黒川がゼミ生とともに継続して交流を続けている滋賀県高島市上開田での一場面

黒川 清登
経済学部 教授

研究テーマ:開発途上国における地域経済の振興研究。経済開発に伴う負の側面として、都市と農村の経済格差があり、世界中でこの格差はますます広がっている。この経済格差の影響を社会経済調査を行うことによって検証し、実効性の高い経済政策を提言していく研究を行っている。

専門分野:地域経済振興 、中小企業振興、環境リスク制御・評価、環境政策・環境社会システム、自然災害科学・防災学、経済政策、社会・開発農学

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2017年1月16日更新

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